日本沈没

平日朝イチだし空いてるだろう、とか思ってたら甘かった。開演30分前ぐらいに着いてチケット買ったら「本日混みあっておりますので、整理番号順でのご案内です」とか言われちゃったデスよ。「混んでるんですか?!」とか、普通に聞いちゃったよ…。

そんなわけで、ナチュラルにネタバレな感想。(不満気感想になってますので取り扱い注意です。)


主役は大地真央(と豊川悦治)だと思いました。そのぐらい2人が出ずっぱりだったというか、なんというか…。

そりゃぁ、人間ドラマを期待して見に行ったさ。でもそこはさ、CMとかから「これは恋愛ドラマかもしれん…」ぐらいの覚悟はもっていたさ。だからさ、柴崎コウとクサナギツヨシの恋愛ドラマだったとしても、それはそれでよかったのよ、丁寧に描かれていれば。
あれは人間ドラマでもなければ、恋愛ドラマでもなく。あえていうならドキュメンタリー風ドラマ?みたいな。脚本がダメなのか編集がダメなのか、両方なのか。私初めてだよ、「主演」と名のつく人たちがあそこまで出てこない作品は初めてだよ。2時間強の時間の中、2人が出てきたのは(2人たしても)30分ぐらいだったんじゃなかろうか。主演2人の登場場面はプロモーションで使われてる映像が全て、ぐらいの勢いで出てこないのよ。私は出演者の演技が見たかったわけで、特撮の凄さとか、そんなものを2時間強も見たかったんじゃないんだよ……。
日本が沈没しましたな特撮どーん→逃げ惑うエキストラさんたちわらわら→対応に追われる政府の人間大地真央→日本が沈没どーん→逃げ惑うエキストラさん→大地真央→(以下エンドレス)って感じの2時間でね。その合間合間に主演2人の話が入ってくるんだけどトータル30分もないわけよ。そんな短い時間では2人の心の動きが全然わかんないわけ。伝わんないわけ。出会ったと思ったら延々と特撮&政府の人間劇見せられて、やっと主演2人キタ!と思ったらもうプロポーズかよ、いつの間に?!ってなもんですよ。そりゃ、私の趣味は妄想ですから。日本が沈没している間に2人には色々あったんだなぁぐらいの脳内補完はしましたけど。したけどさ!限度ってものが…。
逆に「対応に追われる政府の姿」は何度も何度も出てくるし、政府内の人間関係や思惑もそれなりに描かれていたので、そっちは落ち着いて見れたというか。大地真央の行動原理は伝わってきたので、すんなり見れたのです。が、それじゃ主演が逆になっちゃうよ…。

相方ミッチーとの掛け合いもものすごく楽しみにしてたのね。信頼しあっている2人がどう思ってこの大惨事に向っていくのか、みたいな部分を凄く楽しみにしてたのね。なのにさ。この2人の掛け合いも数カットしかないでやんの。なんかもう、色々ありえない。
特撮なら特撮を、人間ドラマなら人間ドラマを、恋愛なら恋愛を。どれか一つに絞るべきだったと思ったのでした。欲張りすぎて、どれもこれもが中途半端になってた印象。少なくとも、この監督(あるいは脚本家)さんは色々な要素を詰め込める人ではないと思う。プロモーションの方向も間違ってるとしか思えなかったし。あのプロモーションであそこまで主演が出てこない映画だと、誰が気付くのだろうか…。私は出演者さんたちの掛け合いを楽しみにしていただけに、本当にね、期待はずれというかね…。豪華な出演者揃ってたんだから、色々な掛け合いが見たかったよ。主演2人の(できれば小野寺側からの)視点で話を最後まで見たかったよ…。

以下、映画とは全然関係ない話なのですが。
この日はちょうど雨の降り始めで、ものっそ降ってたけど「映画見終わる頃には止むっしょ〜?」ぐらいの軽い気持ちでいたのですが。まさかこんなに降るとは…って感じでビックリです。経験がないからやっぱ軽く考えちゃうんだよね。無知って怖いって思う今日この頃。