井上雄彦 最後のマンガ展

最後のマンガ展 出口にて

瞼の母観劇後に上野の森美術館井上雄彦展を。原画展をイメージしてたんだけど、全然違いました。立体的なマンガを読んでる、というか。マンガの世界に入った、というか。展示内容がひとつのお話で、「空間マンガ」って意味がわかるって感じで。初めて観るタイプの展覧で、面白かったデス。
墨だったりペンだったりの黒一色で迫力ある、とっても繊細な絵がずらっと。迫力もすさまじかったけど、何より繊細さに本当に驚きました。凄い…!なんでも、展覧直前まで制作していたそうで。それも納得だなぁ、と。図録も出来上がってなかったという。(予約販売って言われたよ!)
一番印象に残ってるのは、青い瞳のシーン。ずっと黒一色の世界に青い瞳が異端で、少し切なくなったデス。直接壁に書いてあるシーンもあったんだけど、「これ、あとから塗りなおすんだよなぁ。さすが費用、かけてるなぁ…」とか思ってみたり、してみたり。(軽く職業病ちっくだ…思って、我ながら自分にがっかりしたデスよ)

ただ、最後まで観てひとつのお話になる展示内容で、決して分かりやすい展開ではない(と思う)ので、1回の観覧だけでは物足りない感じがするかも、とか思ってみました。テーマは1回で伝わってくるんだけど、細部まで読み込もうと思うと1回では厳しいというか、私は無理だったというか。私は本を読むときも、読み進めては戻って確認して…って読み方をするのでなおさら。観覧中に戻っても大丈夫そうだったんだけど、人が多いのでそれもちょっとなぁって思っちゃって。

あとアレだ。ちょっと不満だったのはナイトパスの意味があんま無かった事かなぁ。や、別に通常料金ならココまで不満に思わなかったんだけど。ナイトパスは通常より高いわけで。一応、枚数も限定ってなってたし。ちょっとプレミア感期待しちゃってたというか、自分のペースで観覧できるものだと信じ込んでたので。好きなペースで観覧なんて無理!ってほど人がいて、ものっそがっかりしてしまったデス。平日昼とか週末はもっと混んでるって言われたらそれまでだけど、でもなぁ…。というか、アレ以上混んでたらちょっと観覧できるレベルではないよなぁ…なんて思ったり。
都会は人が多くて大変ですよね。